2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「9個目のぼっち」

「9個目のぼっち」 ある日、「地面をドンドン掘っていったら、どこぞの国に着くらしいよ。」とオケラが言った。 「だったら掘ってみなよ。」と言ったら、「オーライ、分かった、君が言うなら掘ってやるよ。」と地面に直径1.5㎝の穴を真直ぐ掘り出した。 3…

「8個目のぼっち」

「8個目のぼっち」 フォワンフォワンと空を分けながら、振り子が揺れている。 残像を残しながら、銀の点は、右へ左へ、左へ右へ。 振り子の糸を摘んでみる。 ビックリしたかのように揺れ、クルクル回るとやがて動きを止めた。 動きの止まった丸い玉は、二つ…

「7個目のぼっち」-/-「モーリス・ルイス展」

「7個目のぼっち」 ある月夜に、お椀のようなボートに乗って、丸い湖の真ん中へ櫂を漕いだ。 水面には波一つ無く、鏡みたいな水面を分けながら、押し出されるように進んだ。 湖の中心に着くと、私は私のちょうど上に月が昇ってくるのを静かに待った。 ボー…

「6個目のぼっち」

「6個目のぼっち」 壁の方を向いて立っていた。 壁から握りこぶし1個分くらいのところに。 何故だか、気をつけの姿勢を崩してはいけないようだ。 目玉を右の方にギリギリによせる。 白い壁がボーと見える。 目玉を左にギリギリによせる。 白い壁がボーと見…

「5個目のぼっち」

「5個目のぼっち」 「この砂漠には、砂のほかは何もないのじゃないかしら。」と思っていたら、虫やトカゲ、雨期を待つ魚の卵などの生命がいるようだ。 しかも、大昔は深い深い海底だったらしく、その砂もプランクトンなんかが降り積もったモノなんだそうだ…

「4個目のぼっち」

「4個目のぼっち」 やたらに天気の良い日は、気をつけた方が良い。 出来るだけ浮かれないようにしようと思いながら、玄関の鍵をかけた。 歩道橋の階段を下り、ススキの穂が波打つ景色を思い浮かべながら、雑踏をやり過ごそうとしたら、不意に後ろから肩を叩…

「3個目のぼっち」

「3個目のぼっち」 駅までに行く途中の橋で、度々蹴つまずく小石があった。 小石は、少しコンクリに埋まっていて、常に足の小指で引っ掛ける。 橋の真ん中あたり。 ある雨の日の夜9時頃、いつもより強く蹴つまずいた。 辺りに人が居なかったので、小石を拾…

《2個目のぼっち》

「2個目のぼっち」 それに気づいたのは、2日後(日曜)のことだ。 延髄から頭頂部にかけての真ん中辺りに、1個目よりも少し大きい[ぼっち]が出来ていた。 1個目に比べて柔らかいそれは、魚の目の花が咲いているようだった。 言葉はきれいだが、触感は…

「丸山直文展-後ろの正面」--ストーブ--《ぼっち》〜「1個目のぼっち

「丸山直文展ー後ろの正面」を見に目黒区美術館へ。 表面張力だなぁって。でも、そこに立つと水面は、体の重さに耐えかねて、足の裏はすんなり底についてしまう。 でも、水と接してる身体のキワはちょっと盛り上がってたりする。 とか分かる。と思いました。…

「ぼっち」

「早く寒くなれ!」とコートが着たいがために書いたのだけど、うっかりしてました、私、寒いの苦手なのでした・・・。 でも、寒くなるのって、やっぱり、ちょっとドキドキする。 寒いのはイヤなんだけど、寒いから暖まろうってする行為とか冬の行事が結構好…

横浜トリエンナーレ

11月1日に、横浜トリエンナーレに行ってきました。 小泉雅也さんの大学関係の企画に誘われて。 その大学の看護学生の乙黒さんと、丸山由貴さんと久瀬奈美子さんと私の5人づれ。 トリエンナーレの全体の印象は、「作品の見せ方が、何だかこじんまりしてる…