2010-09-27 川で 5 ケーンという甲高いキジの声と同時に、かの子は再び川面に向かって石を投げた。 1段、2段、3段、4段、5段と石はスーパーボールのように水面を跳ねて、流れに飲み込まれた。 かの子は、橋の方を見上げ逆行の中に立つO氏に勢い良く手を挙げた。 O氏は頭の中でオンオンと答えながら、薄らいでいくかの子を見えなくなるまで、見えなくなった後もしばらく見つめていた。(つづく)