川で 1

轟々という水の落ちる爆音の中、時々甲高い鳥の鳴き声がする。
かの子は、流れの中で洗われてすっかりスベスベに丸く薄く削られた石を水面にスライスさせるように放り投げた。
放り投げられた石は、川の流れに逆い1段は跳ねたが、跳ねた先の岩に当たって四方に砕けてしまった。
かの子は河原の水際で太陽に背をジリジリ焼かれていた。
水面も強い光を反射させる。
木々の木陰に入れば良いのに。
(つづく)