ばら

 ときどき、田原さんから『香料百珍』という素敵な手紙が届きます。その手紙の「No.3[ローズオットーの秘密]」をきっかけにして、「薔薇」を音で分解したり、五十音表に当てはめたりしながら、少し前に作った文章です。
 
 --薔薇--
場・葉・芭・羽・歯・馬・婆・罵・ハと読むとプラス・・・//羅・等・螺・裸・拉・・・
好みで言えば羽等か葉羅かな、婆裸はどうかな、あははは。 薔薇はショウビ。難読してバラ。
バもラも「あ」段。 これは花の名では珍しい。 花はハもナも「あ」段。 納得。花と鼻と端は同音異義語、然り、納得。
「あ」は足の裏、足、あたしにまつわる。 あたしと共にある。
薔薇ばら・・・はらならば、腹・原・胎・ハラハラとどうする? 涙を流して? 揺れるのは心の臓?
バラバラになるのはなんだろう? 一枚一枚の花びら、はららら、アララparaparararararara。
あかはなのばらかな、はなのなかのはな、あたしのはな、おなかにあかいはな、いないいないばぁ、生まれたばかりの天の乙女、
なまの間のha、やわの間のra、やわらかななまのあか。
おっと、だだ一人のあなたの夫、あいのあかしをささげよう、ばらばらのあたしたち、あしたあさに、あたしたちは出会う、端の国、ペルシャ、5色に輝く星のもと、うっとりと、うっとりと。