《イントロ 其の3》

ki9te502006-05-20

 今日は、夢に出てきた魚を描きました。時々、夢の中に柏原市の了意川や長瀬川っぽい所が出てきます。この2つの川は、大和川の支流で柏原を横切っています。
了意川は、川幅も狭いし浅いです。夏は水がいっぱい流れてますが、冬は大和川から塞き止められてて、殆ど水がありません。たまに染物工場からの排水で紫や藍色やドドメ色になります。フナとか蛙とかが住んでます。白鷺なんかが飛んできます。ザリガニが大量発生したりします。その了意川から、特に名前もない用水路と言うか細いドブ川が沢山ありました。今はフタをされ整備されました。
長瀬川はもう少し大きい川で、フナやブルーギルや亀なんかがいました。今は川沿いにアクアロードなるものができ、鯉が大量に生息してます。小さい画像はその鯉です。
 夢の中では、何人かで川沿いを歩いています。浅い川に魚がウヨウヨしています。その魚たちが上流に行くに連れて、見た事もない変な深海魚みたいになっていきます。夢の中では「すっげー、変な魚や。キモー。キモ魚や、ウヨウヨや。」とか言うて喜んでいます。

 
《イントロ 其の3》
 何故か、夢での出来事は目覚めると忘れるようになっている。しかし、完全に忘れる前に、一つの手掛かりさえあれば、行動を逆順に辿っていくことができる。
 『信貴山縁起絵巻/平安後期の国宝絵巻物3巻。奈良県生駒郡平群町信貴山朝護孫寺蔵。筆者・成立年次不詳。』
 日曜の朝、羽田は何気に見ていた新聞から目が離せなくなった。「なんや、これ? 信貴山縁起絵巻・・・、すっげー、夢、100パーセント、これやん。」昨夜、彼は米俵と一緒に飛んでいる夢を見た。「あれ、ちょっと待てよ・・・。」 その夢を思い出していくと、空を飛ぶ前には、家の縁側や草の葉の裏側が見えていた。それに、人間のアゴの下の面が見えてた。地面もやたら狭まくて、やたら空が広かった。つまり、夢の中の彼の目玉は、随分と低い位置、地面から50センチの辺りにあった。 「あ、犬だ。」絵巻の中にも犬がいる。「すげー、俺、こいつ? でも、一緒に飛んでないやん。どっかに飛んどる犬おらんかなぁ。この先どうなってんねん。」 彼は、絵巻の一部分しか載せていない新聞にイライラしながらも、しばらくの間は、この奇妙な一致に興奮して図書館やインターネットで調べたいと思った。でも、だんだんと気味が悪くなり、「夢やしね、覚えてなかったけど、この絵巻、見たことあったりするんやて。んで、きっと、たまたま。」とワザと声に出して、何もしないことにした。羽田は現実主義者だったので、ワザワザ面倒なことをするのもバカらしくなったのだ。そして、何事も無ければ、それはそれで良かったのだろう。