《うた-2》

《うた-2》

十二単のお姫さま♪赤い腰巻♪橙襦袢♪黄色の単♪緑の単♪青の単♪藍の単♪紫単♪土の単♪火の単♪金の単♪水の単♪木の単♪白の単♪黒の単♪ネズミトットコ♪牛が来るよ♪寅寅必勝♪因幡の丸焼け白兎♪竜竜八雲♪蛇まき蛇まき♪白馬の王子と白馬の童子♪迷うな子羊♪あらなんてサル上がり♪うらにわにはにわにわとりが♪犬はびゃうびゃうヤッターワン♪猪突猛進レッッツゴー♪十二時丁度に重なって♪グルグルグル十二回♪晩バラバラ薔薇散って♪守りは強面十二神♪11ぴきのネコの母♪命をかけたの侍7人5人の坊主♪タンバリンの鈴の役♪』まさみは続けて3番を歌おうとしたが、あわててS子が止めた。「ちょっと待って、今の歌、2番って言うたけど、全然メロディもリズムもちゃうやん、そ、それに悪いけど1番も2番も意味分からん」「え?1番と2番って別に同じじゃなくても良いでしょ。それに意味は分からなくてもいいよ」「え?説明してくれてるんちゃうん」「もちです!」「・・・はぁ?」なんやこいつ?と思うS子を違う違和感が包んだ。なんか体にかかる圧力が弱い。車の外には満天星空が広がってる。「ちょっと待て、なんで夜やねん!羽田!ココドコやねんっ!!」