足で描く人

白髪一雄さんが死んだそうだ。
日本を代表するアクションペインターだ。
天井から吊るしたロープに捕まり、油絵の具をぶちまけ、その上をターザンのように滑り、足で絵の具をこねくり回してる映像を見たときは、正直、なんじゃそりゃ、大爆笑ってなった。
足で描き続けた人って、他には居ない(普通やらない)。
それだけでも、かなり面白い。
実際に作品を見ると、分厚い絵の具が、がっちりとキャンバスに張り付いている。
全身の圧力だ。遠心力のスピードだ。
白髪一雄氏の作品の前を通るとき、毎回、「おー、やっぱスゴイな」って足が止まる。
どこかの美術館で、また不意に白髪一雄氏の作品に出会うことを楽しみにしてる。
ご冥福をお祈りいたします。